【収録曲】
  1.  B.E.A.U.T.I.F.U.L.
  2.  Life is beautiful feat. キヨサク from MONGOL800, Salyu, SHOCK EYE from 湘南乃風
  3.  あなたに出会って feat.YU-A
  4.  さよなら feat.菅原紗由理
  5.  Take It Easy
  6.  雪ノ降ル街デ feat.HOKT from N.C.B.B
  7.  止まらない涙が、君を困らせる
  8.  本当は今でも…II feat.DABO
  9.  ウエディングバラード
 10.  バスタブ feat.mayula
 11.  Rainbow Girl
 12.  東京
 13.  軌跡
 14.  The Light feat.
        Kj from Dragon Ash, 森山直太朗, PES from RIP SLYME ―90’s HIPHOP remix―
 15.  ウエディングバラード (Instrumental)

MissMonday通算8枚のアルバムとなる本作を飾るのは、デビュー以来の盟友HIEDAとU.M.E.D.Y.との共同プロデュースとなるスペイシーなラガマフィンチューン。スムースなドラムと、サンプリングソースが複雑に絡み合うメロウネスっぷりが、実にMiss Mondayの歌声とマッチしている。
元々収録予定がなかったが、締め切り直前にU.M.E.D.Y.が「ジャムセッションのように曲を作ってみよう」と提案。歌詞もメロディーもレコーディング当日にボーカルブースの中で考えられた、即興性の高い1曲。
5月にシングルとしてリリースされた本アルバムの代表曲的な一曲。プロデュースはDragon AshのKjによるもので、Miss Mondayの呼びかけで超豪華な歌い手たちがゲスト参加した。そのレコーディングの様は圧巻で、それぞれが他の歌い手のパートにもアドバイスしあい、まるで普段から一緒に活動しているユニットのような一体感、高揚感の中で制作が進行。サイクルの早い現代の音楽シーンの中で、エバーグリーンな輝きを放つ一曲の完成となった。

配信でヒットとなった前作「君がくれたもの feat.YU-A」に続いて2度目の共演。プロデュースに加藤ミリヤ、清水翔太らを手がけることで有名な3rd Productionsを迎え、イマドキなJ-R&Bとは一線を画したオーガニックチューンに仕上がっている。歌詞の内容も「キミクレ」の続編とも言えるもので、鉄板なトライアングル(Miss Monday X YU-A X 3rd Productions)による最高なサウンドに心が躍る。

新世代DIVAとの呼び声も高い菅原紗由理をフィーチャーしたR&Bチューン。3月にシングルリリースされiTunes Storeなどでもランキング上位(総合2位)に食い込んだ名曲。スムースながら、Miss MondayのパートはDJ PREMIEREを彷彿とさせるサウンドチョップ(楽器の音をバラバラに切り刻み、再構築する制作手法)が言葉を際立たせ、セツナさを増長させている。なお菅原紗由理の歌う歌詞もMiss Mondayが手がけ、「忘れられない人のことは、無理に忘れなくていいんだ」というメッセージをドラマチックに書き上げている。

レゲエシンガーJINGTENGの名曲のカバー曲。Miss Mondayにとっては井上陽水「夢の中へ」以来、2度目のカバー。「『誰もが日々戦っている』という歌詞が、今 私が歌いたいテーマにピッタリな気がして」とこの曲を選んだ。サウンド的には、アコースティックレゲエの原曲に対して大胆にHIPHOP色を投入し、夏のドライブなどに最適な一曲となっている。
北海道のビッグラッパーHOKTをフィーチャーしたR&Bチューン。Miss Mondayがギターを片手に作ったメロディーを、東京のレゲエサウンドSPICY CHOCOLATEがプロデュース。HOKTのスムースラップが華を添えている。既に何度かライブでも披露され、どの会場でも大いに盛り上がっている。本来ラッパーであるMiss Mondayがメロディーを歌い、ラッパーとコラボしてしまうというスタイルも新鮮だ。
安堵感から涙が止まらなくなってしまっている情景がうまく描かれた一曲。Miss Mondayの武器でもあるフロウの強いラップと、効果音的に挟まれるオートチューン処理された声の相性が心地よい。HIPHOPトラックとしては珍しく展開も多く、曲の頭から最後まで、あっという間に聞き終えてしまう。Miss Monday曰く、「後半に収録されている『軌跡』とこの曲は、歌詞を大事にして、シングルカットしたくなるような曲を!って意気込みで作りました」という通り、キャッチーなサビのメロディーが耳に残る。
HIPHOP界の最重要人物DABOをフィーチャーした曲。こちらもオートチューン使いのMiss Mondayのメロディーと、DABO特有の情景描写と言葉遊びの利いたラップが、レゲエのワンドロプトラックにのる。またこの曲はレゲエ特有の文化である同じトラックを使い回した手法で制作され、同トラックではKEN-U、MUNEHIRO(鈴木紗理奈)、卍LINE(窪塚洋介)らが歌った曲が存在している。
「大切な友達の結婚式が近くて『歌をプレゼントしたいな』って思って、トライした曲です。ファンの方から結婚式で『オハナ』を流したよ」という声は聞いていたので、この曲は素直に私の気持ちを二人に伝えるようなつもりで書きました。いろいろ考えるとグッときちゃって、うまく言葉が見つからないなぁってのが本音で。なのでああいう書き出しになったんです」“ふたりのために笑顔より美しく輝く涙がある”という優しい歌詞が秀逸。プロデュースはもはやMiss Monday作品には欠かせない存在となっているSoundbreakers(湘南乃風、Funky Monkey Babysらをプロデュース)を起用し、オーガニックで心温まる作品となった。

前曲とは一転、フィルターの効いたループが印象的なHIPHOPチューン。「アメリカのシーンがそうだからってわけじゃないんだけど、90年代の匂いのするサウンドに挑戦したかったんですよ。『ちょっと実験的すぎるんじゃない?』なんてスタッフの声もあって。でもやっちゃった(笑)。私もDJ ETSUもU.M.E.D.Y.も音楽で遊び出した頃の音なので、さくっとやれましたね」。シャワーで全て洗い流して明日に向かおうという女の子の視点による歌詞が素晴らしい。フックを歌うmayulaはGReeeeNのアルバムなどに参加した期待のニューカマー。このように新しい才能とコラボレーションするのもMiss Mondayの魅力のひとつだ。
歌詞がコミカルで、思わずクスっとさせられてしまう曲。「私のライブって7割がた雨だったり、ハワイに行ってもずっと雨だったり、あげくの果てに本来砂漠のラスベガスにも雨振らしちゃったり、みんなに『雨女だ』って言われることが多くて(笑)。そうじゃなくて『虹女です』と言い訳させてもらった曲です(笑)」。HIEDAの手がけるレゲエビートがMiss Mondayの言葉に寄り添う。
前曲の「いつも雨」という歌詞から繋がるように、雨の渋谷のノイズ(実際渋谷のスクランブル交差点で録音されたそうだ)から始まるアコースティックチューン。ギター中心の演奏と言うシンプルなトラックの上で、まるで泣いているような声で歌うMiss Mondayがフロウが切ない。「私なりの『東京』を歌いたくって。私にとっての東京暮らしは、『一人暮らし』なんですよね。だからああいう歌詞になった。ブログで『みんなにとっての東京ってどんな街?』って質問したら、ホント千差万別で。当然なんだけど、中には『故郷』って人もいて、『こりゃ、しっかり私にとっての東京を歌うことが大切だな』と思った」。プロデュースは『バスタブ』に続いてU.M.E.D.Y.&DJ ETSU。
Miss Mondayにとっての王道と呼べるような、オーガニックHIPHOPチューン。「偶然の『奇跡』ではなく、経験という名の『軌跡』が必要なんだ」というポジティヴな歌詞も実にMiss Mondayらしい。名曲「雨虹」にも通じるギター+HIPHOPビートというスタイルはMiss Mondayの十八番。個人的には歌い出しの「誰か教えてくれないか/本当に叶わない夢はないの?」という歌詞にドキッとさせられた。「結構悩み症の私としては『答えが出ない、ってのが答え』って言うときが多くて。それを素直に歌ってみました」
前アルバムのリード曲であった本曲をMiss Monday本人のアイデアでリミックス。「去年ぐらいからPCでいろいろ作業することが増えて、自分で簡単なトラックを作ったりして。もちろん遊びレベルですけどね。そしたら『The Light』のリミックスはマンデーが中心になって作ってみたら?って提案されて。時間的に厳しいものがあったのでプログラミングはやってもらったんですが、アイデアは2種類ぐらいを煮詰めて、ここにたどり着きました。これまた90年代風になっちゃって。降谷くんが『俺よりいいトラックメーカーはたくさんいるから、俺は生楽器演奏を中心としたあたたかいサウンドを作ることにした』っていってたのを思い出して、じゃあ私はちゃんとHIPHOPしたものを提示するのが原曲に対するリスペクトかなって」。

本来は14曲目で終了予定だったが「この曲インストで聞いても十分成立するぐらい、美しくて。かつ誰かお友達が結婚するときにこのインストを使ってほしいという思いから収録することにしました」というMiss Mondayの意見から、収録が決定した。「決してボーナストラックではありません。映画のエンドロールのときに流れるエンディングテーマ曲って感じで聞いてもらえるとうれしいです」。





Text by DJ Boomerang